千葉県・館山にある「オステルリー・アヴァンソワ」は、ワインを飲むことを前提とした伝統的フレンチを提供している、全10室の小さなオーベルジュです。今回、2024年8月末に泊まってみて、良かったのでご紹介します。

- アクセス 館山駅から路線バスで約20分、徒歩約10分
- チェックイン 可愛いシェルティが迎えてくれる
- お部屋 タラソテラピーのシャワーブースがある
- お料理 ワインはフリーフローでまさにワイン好きのためのフレンチ
- 施設概要
- まとめ
夫が海外出張に行っている間、余り気味だった有給休暇の消化も兼ねて土日月でどこかに2泊しようと楽天トラベルなどで検索して、館山のオーベルジュ2軒に1泊ずつ泊まることを思いつきました。
館山には日本オーベルジュ協会に所属しているオーベルジュが2軒あり、日本オーベルジュ協会のスタンプラリーをやっているので、スタンプを貯めるという意味でも2泊の旅程で宿泊するのが効率的で良いのではと思ったからです。
その2軒のうちの1軒が、ここ「オステルリー・アヴァンソワ」です。南欧風の可愛いお宿は、ワインを飲むことを前提として、伝統的なフレンチを提供してくれます。ワインと飲むフレンチが大好きなので、きっと満足できることを期待して予約しました。お子様NGというところ、土日でも一名予約を受け入れてくれているところも、静かに過ごしたかったのでピッタリでした。
アクセス 館山駅から路線バスで約20分、徒歩約10分
オステルリー・アヴァンソワの最寄駅は、JR内房線の館山駅です。館山駅までは東京駅から普通列車で2回ほど乗り継いで3時間超。運賃は2024年10月現在2,310円です。土休日のみ新宿駅から特急さざなみ号が運行しており、所要時間は約2時間20分ほどですが、本数が少ないので注意が必要です。
館山駅からは路線バス(リンク先は土日の時刻表)で約20分、バス停「安房浜田」か「西岬」で降りて、そこから徒歩で10分の場所にあります。バスの運賃は2024年10月現在で370円です。
東京から高速バスという選択肢もあります。東京駅八重洲南口から房総なのはな号に乗って約2時間20分。運賃は2,300円〜2,600円です。こちらも本数が少ないので計画的に使う必要があります。アクアラインを通ることもあり渋滞が心配なのですが、乗り換えなしで来られるのはメリットです。
私は今回、館山駅まで普通列車で行きました。勝手に千葉駅から1時間くらいだろうと思って行ってみたら、全然遠かったです。笑 東京からだと3時間以上かかることを覚悟して行く必要がありますね。



バス停から10分ほど歩くと、オステルリー・アヴァンソワに到着です。


チェックイン 可愛いシェルティが迎えてくれる
南欧風の可愛くて白い建物です。周囲には戸建てが何軒かあるくらいで、とても静か。


入り口を入るとすぐにフロントです。奥に見えるのがレストラン。チェックインは簡単に済みました。椅子の足元にワンコがいるのわかりますか?

とても大人しくて可愛い子でした。全然人見知りしないお利口さん。

受け取ったお部屋の鍵はコルクが付いていて可愛い!

館内案内
1階にはフロント・レストランのほか、空いていれば貸切で使えるジャグジー風呂があります。特に温泉というわけではありません。利用時間は15時〜21時となっていました。

また、以前は自動販売機があったようなのですが、お部屋に冷蔵庫が設置されたことにより自動販売機の設置は無くなったとのこと。最低限の水分や、ディナー後にお部屋で飲みたい場合はお酒とおつまみなど持ち込むのを忘れずに。
2階は客室が並んでいます。


お部屋 タラソテラピーのシャワーブースがある
私が泊まったのは、プラタナスツインルームというお部屋です。楽天トラベルではこのお部屋のみ、1人宿泊も可能でした。私が宿泊したときは土曜日でも1人で泊まれたんですが、今確認したら土曜日は1人では泊まれなくなっているようです。時期にもよるのかもしれません。

こちらのお部屋はツインルームなのでベッドが2台。右側のベッドに皺が寄っているのは私が座ったからです。笑 窓に向かって右側がトイレ、左側がシャワーブースです。シャワーブースは、あまり見たことがないタイプの後付け型。浴槽はジャグジーになっていて、タラソテラピーができるようなことが書いてありました。(タラソテラピーが何かは、いまいち分かりません)


シャワーブース。壁の吹き出し口から水が勢いよく噴射するので、ドアを開けて作動させないように気をつけて。部屋がびちょびちょになってしまいます。。。
結構狭いので、あまりこの浴槽でくつろぐって感じじゃないなぁ〜と思い、さっとシャワーだけで済ませました。


冷蔵庫はありますが、中身は空です。館内には自動販売機がないので、必要な飲み物は事前調達が必要。
お茶はハーブティーが2つ。ポットは洗面台の水を使うようにとの案内がありました。
洗面台に置いてあるアメニティは歯ブラシとカミソリ、バブルバスフォーム。


そのほか、備品はこちらの棚にまとまっています。ドライヤーは高価なものではないですが、風量は問題ありませんでした。

お部屋に置いてあったご案内も載せておきますね。スタッフが少ないので食事の時間など色々とルールはありますが、予約の段階である程度わかっているので特に驚きはありません。精算が9時までなのは注意でしたね。私はチェックアウトの時にオーベルジュスタンプを押してもらおうと考えていたのですが、10時にチェックアウトしようとしたら誰もいなくて、スタンプを押してもらうことができず。。。カウンターに、一つ目にスタンプが押してあるスタンプカードが何枚か用意されていたので、泣く泣くそれを貰って帰ってきました。自分が集めてるスタンプカードに押してもらいたい場合は、チェックイン時か、9時までの精算時にお願いしましょう。

アヴァンソワはタラソテラピー推しですね。タラソテラピーのエステのサービスもあるようです。

食事に関しても記載がありました。ビストロ気分で楽しんで欲しいということで、ワイワイガヤガヤしても良いとのこと。ただ、お子様はお断りだし、2名までのお客さんが大半なので、うるさいという状況にはなりづらそうです。
オーナーもワイン好きで、ワイン好きのためのフレンチということなので、酒飲みとしてはとても楽しみです。

お料理 ワインはフリーフローでまさにワイン好きのためのフレンチ
さて、お楽しみの食事の時間です!夕食・朝食共に1階のレストランで。夕食は18時に一斉スタート。朝食は7時半〜8時にレストランに来てね、というスタイルです。
レストランは鮮やかなオレンジのテーブルクロスが南欧の暖かくて陽気な雰囲気を醸し出しています。

夕食
さて、宿泊プランは色々とあったのですが、せっかくなので一番モリモリなプランを選択していました。その名も「最高のワインと料理」。食前酒・白ワイン・赤ワインと、魚料理2品・肉料理2品が付いた贅沢なコースなんです。
品数が多いので食べ切れるか心配はありましたが、結果的にこのコースを選んで良かったです。

まずはメニューのご紹介。7~9月は基本左のメニューですが、当日の仕入れなどによって変わることもあるみたいです。右のメニューは、ちょっと足りなかったり、ワインをもう少し楽しみたい方向けの追加メニュー。


夕食は18時からの一斉スタート。この日は私も含めて5組のお客さんがいましたが、4組がおひとり様、1組だけご夫婦の2名様。全くアウェイ感を感じることなく、静かに料理を楽しむことができました。
さっそく、食前酒のスパークリングワインが運ばれてきました。まずは1人で乾杯♪
右奥に見えるのがアミューズの香草クリームチーズです。バゲットに塗られていて、爽やかな味わい。空腹が増長される気がする。笑

2品目は、有機野菜のテリーヌ。手前にあるのは真鯛のマリネです。多分千葉産の食材を使っているのだと思いますが、目にも鮮やかで可愛い🎵美味しくてペロリと食べてしまいました。


3品目のタイミングで白ワインが供されます。白ワインの写真を撮り忘れてますけど、ボルドーのソーヴィニヨン・ブランでした。
3品目は鮑の伊勢海老コレイユソース。鮑と伊勢海老の贅沢な一皿です。伊勢海老・鮑どちらも、それぞれの肝を使ったソースがかかっており、伊勢海老・鮑を丸ごと堪能できました。伊勢海老の方の味付けはアメリケーヌソースとビネグレット。伊勢海老の香ばしい香りのするソースが身にたっぷりかかっていて美味。鮑の方は、ツルムラサキというネバネバした野菜と一緒に。鮑は柔らかくてちょっと渋みのある鮑の肝のソースがバッチリ合っていました。品数も多いのにこんな高級食材まで出してもらっちゃって、ありがたいことです。
白ワインは1杯だけど、白ワインに合わせる魚料理は2品あるから、半分ずつ飲まなければ…と思ってはいたのですが、ワインに合う料理なので白ワインが進んでしまいます。


4品目はムール貝のマリニエール。マリニエールソースは、魚介類を白ワインで煮た煮汁を使ったソースなのだそうです。このソースというかスープが、多分クリームが入っていると思うんですけど、本当に魚介の出汁がめちゃくちゃ出ていて美味しいのなんのって。今回のコースで一番ハマったお味でした。もう白ワイン全然足りないわ!
って思っていたら、すでに白ワイン1杯目を飲み干した方のテーブルに、オーナーが白ワインを注ぎに来ているではないか!! え?ワインって1杯ずつじゃないの?!
ということで、私もペースを気にせずに白ワインを飲み干してみると、注ぎに来てくれた!なんということ。このコース、ワイン3杯が付いているのではなくて、3種類が付いているのだ。食事に合わせたワイン、好きなだけ飲んでいいってこと…?!恐ろしい宿を見つけてしまった。これは正に、ワイン好きのためのフレンチだ。

ワインがフリーフローな事とスープの美味しさに感動して、白ワインもスープもあっという間に飲み干してしまった。
お次は季節のソルベ。レモンの清涼なソルベでお口の中がサッパリ✨次はお肉料理なので、赤ワインが供されます。こちらはブルゴーニュのピノ・ノワールです。


5品目は牛タン。オレンジピールと一緒に赤ワインで煮込んでいる、と言っていたような気がする。(お酒飲んでるので記憶が曖昧。笑)
付け合わせのゴーヤが珍しいですよね。こちらも赤ワインと一緒にペロリ。


お肉料理の2品目は子羊のロースト、マディラソース。子羊のお肉は柔らかくて全然臭みがなく、付け合わせともバッチリ合っていて、やはり赤ワインが進む、進む。赤ワインもおかわりをいただき、大満足。


最後はチーズケーキといちじくとアイス。紅茶味だったかな?最後まで美味しくいただきました。


品数は多かったし、一品ごとにボリュームが少ないというわけでは全くなかったけど、ワインとのマリアージュを楽しみながら食べていたら、ペロリと完食してしまいました。色々な味を楽しめて良かった!
さて、私はワインが付いたコースだったのでドリンクのメニューを全く見ていないのですが、グラスは850円、カラフェは2,000円のようですね。

お部屋にワインリストがあったのでここで載せておきたいと思います。
ボトルで3,000円台からあるので2人だったらボトル頼んでもいいとは思うけど、ワイン好きなら絶対、ワイン付きのコースがおすすめです!!好きなだけ飲めるので。笑






朝食
朝食も同じレストランで。7時半〜8時の間に入場することになっています。
昨日の夕食から12時間以上経っているのでお腹が空いています!まずは目覚めの一杯。イチゴとりんごとフランボワーズビネガーのヨーグルトドリンクです。イチゴヨーグルトをさっぱりさせた感じで、爽やかで美味しい🎵

生ハムとポーチドエッグのリヨンサラダ。朝から生ハムが食べられて幸せ♡きのこやオクラなど、新鮮な野菜をモリモリ食べられて、健康的な感じです。


千葉県産米を使ったアサリのリゾット。写真だとソースの見た目がちょっと気持ち悪く見えるけど、美味しかったですよ。


最後にローズマリーのアイスクリーム。ハーブのアイスクリームってあまり食べ慣れないけれど、美味しかった!
食後のカフェは、カプチーノやエスプレッソ、ハーブティとカフェボールから選べます。珍しかったのでカフェボールにしてみました。大きいボウルに入れられたカフェラテって感じです。


朝ごはんも美味しかったです!食べ終わったらお部屋に帰って、チェックアウトぎりぎりの時間までまったり過ごしました。
施設概要
施設名 オステルリー アヴァンソワ
住所 〒294-0305 千葉県館山市見物191-3
チェックイン 15時(最終17時半)
チェックアウト 10時
総客室数 10室
アクセス 館山駅東口からJRバス州の崎行き乗車→バス停「安房浜田」下車後、消防署のある交差点を左折、直進徒歩10分右手にあり。
まとめ
千葉・館山の地は東京から思いのほか遠いですが、リゾート感もあり、南欧風オーベルジュに泊まるのも一興だと思いました。
魚・肉料理がそれぞれ2品ずつの贅沢フレンチコースは期待を裏切らず、ワインにとても合う味付けで至福のひとときでした!何より、ワインがフリーフロー?で、お料理に合わせて量を気にせず飲めるのが良かった👍ワイン付きのコースでも、ボトルで頼んでいても、ワインの残量とお料理のボリュームを見ながら調整して飲むことが多いと思うのですが、そういうのを気にせず、グラスが空いたら注いでもらえるというのはレストランでは新鮮でした。レストランの雰囲気もかしこまらずに気軽な感じで食べて飲んで、ができるので、また機会があれば再訪したいと思いましたし、お酒・ワインが好きな方には特にオススメです!
