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オトクなトラベルハックと宿泊記

新潟食材フレンチ×地酒飲み比べが楽しい「Hotel 醸す森」宿泊記

新潟県・松之山温泉の近くにあるホテル「Hotel 醸す森」は、日本酒・ワインとお料理にこだわった、全9室の小さなホテルです。今回、2024年3月に、北陸応援割を利用して泊まってきました!

食いしん坊な私はお料理とお酒が美味しいホテルが好きで、月山ももさんが書いている「山と温泉のきろく」というブログをよく読んでいます。そこで紹介されていたとっておきのお宿が、同じく松之山温泉にある「酒の宿 玉城屋」という温泉旅館でした。玉城屋は日本酒とフレンチが美味しくて、温泉も素晴らしいというご褒美宿らしく、是非玉城屋に泊まってみたいのですが、結構高級なお宿なので全然予算が合わないなぁと思っていました。ただ、調べるうちに、玉城屋には姉妹館の醸す森というお宿があり、こちらもいいお値段はするけれども少しリーズナブルで、日本酒×フレンチというコンセプトは似ているようだったので、醸す森にも目をつけていました。この度北陸応援割を使う機会に恵まれたので、醸す森を予約したのでした。

醸す森リニューアルオープン

今回は楽天トラベルでの予約。北陸応援割のクーポンに加えて、ちょうど楽天トラベルスーパーセールのクーポンも併用できたので夫と2人で74,800円が34,400円になりました!なんてお得♡

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アクセス

醸す森の最寄駅は北越急行ほくほく線のまつだい駅なのですが、松之山温泉街からも離れていて近くにバス停があるわけでもなく、お迎えサービスがあるわけでもないので、まつだい駅からタクシーに乗る必要があります。

今回私たち夫婦は、松之山温泉街にある鷹の湯にも行きたかったので、その都度タクシーを利用するよりも十日町駅でレンタカーを借りた方が自由に動けて安く済むと判断し、レンタカーで向かいました。

東京から上越新幹線で越後湯沢まで。越後湯沢駅のぽんしゅ館で日本酒を購入〜
越後湯沢駅からほくほく線に乗り換えて十日町駅まで。十日町駅前でレンタカーを借りる。

十日町から醸す森まで、車で約40分。まつだい駅からタクシーの場合は約20分です。

チェックイン

車で山道をうねうねと行くと、現れました、醸す森。三角屋根のかわいいお宿です。

15時ちょっと前に着き、スタッフの方が笑顔で迎えてくださいました。玄関で靴を脱ぐスタイルです。玄関を入るとすぐにダイニングになっていて、まずはここでチェックイン。

こちらの宿、以前はホステルだったようで、共用のトイレやシャワー室があったり、洗濯機が自由に使えたりと名残が感じられます。私たちが今回泊まったお部屋にはバス・トイレが付いているので、気になる方はバストイレ付きのお部屋を選ぶことをオススメします。

チェックインの手続きを待っている間、ウェルカムドリンクが振る舞われます。アルコールとノンアルコールの希望を聞かれ、お酒好きの私たちは即答でアルコールをお願いしました。ほどなくして提供されたのは、YASO SPIRITS LEMONというスピリッツです。醸す森というお宿の名前から、てっきり日本酒が出てくると思っていたので、良い意味で予想を裏切られました。寒いので温かくして提供され、身体に染みます。このお酒は上越市で野草からスピリッツやジンを作っている越後薬草という会社が作っているものだそうです。80種類の原材料と無農薬レモンやハーブを使ったボタニカルなお酒で、複雑で爽やかな味わい。醸す森でのお酒体験に期待が膨らみます。

 

夕食は2部制で、1部が18時〜、2部が19時45分〜です。普段の夕食時間が20時頃なので、予約時に2部希望の旨記載し、そのまま希望が通りました。朝食は8時〜9時と決まっています。

廊下には浴衣が備えてあり、部屋にも作務衣が用意されていて、館内はいつでも夕食時でもこれらを着てOK。スタッフの方に、普段夕食時に皆さん何を着ているのか聞いたところ、半々で洋服と浴衣or作務衣と仰っていましたが、我々が食事をした際には100%浴衣or作務衣でしたので、気張らなくて良さそうです。

館内案内

チェックインをしたダイニングは、夕食・朝食会場でもあります。大きな窓からは森と雪景色が見られ、雪国に来たんだなぁという風景にほっこり。奥には棚があり、沢山のお酒の瓶や酒器が並べられています。

大きな窓からは雪景色
ダイニングの一角には沢山のお酒の瓶や酒器が。

ダイニングの大きな窓からはこういった左の写真のようなアートが見られるのですが、今回は冬で雪が積もっていて全てが雪の中、という感じで何も見られずちょっと残念でした。

左:アート 右:雪が積もっている

15時から17時の間はハッピーアワーをやっています。夕食前に一杯飲めるのは嬉しいです。お酒好きの方が集まるお宿でしょうから、ニーズもあるんですね。一度お部屋に入ったあと、ダイニングで運転お疲れ様のビールを2人で飲みました。

醸す森BARのハッピーアワー
ビール以外にも色々飲めます。

ダイニングには小さなショップも併設されています。醸す森を含む日本酒やウェルカムドリンクのスピリッツ、ワインなどが所狭しと並べられており、醸す森のオリジナルグッズなんかも売っています。

小さなショップも

1階には小さな大浴場があります。男女別、入れ替えなし。日本三大薬湯の松之山温泉とは違う「縄文の湯」という温泉だそうですが、温泉成分表は見つかりませんでした。松之山温泉は日本三大薬湯ということもあり、石油っぽい匂いのする温泉だったのに比べ、こちらは無色透明で無臭な優しい温泉って感じです。

大浴場

大浴場のほか、共用のトイレ・シャワー室もあります。部屋にバス・トイレが付いていない場合は、こちらを利用することになります。シャワールームの洗面台を見てもらうとわかるのですが、雪肌精が置かれているんです!クレンジング・化粧水・乳液が用意されているだけでもありがたいのに、雪肌精を置いてくれているとは。ありがたく使わせていただきました。

共用トイレ。普通に清潔です。
共用シャワールーム。もちろん男女別です。

客室は2階にありますが、2階に上がったところには浴衣と帯の用意があります。部屋には作務衣もあり、夕食・朝食の際にはこれらを着て行ってもOKです。

廊下には浴衣。カメムシ退治グッズも。笑

廊下には冷蔵庫と棚が置いてあり、冷蔵庫の中身は訳ありのお酒。自由に飲んで良いのです!嬉しい!

廊下にある冷蔵庫の中身は訳ありのお酒。フリーで飲める。

日本酒を中心に、焼酎なども入っていました。訳ありと言いつつも、普通に美味しく飲めました。隣の棚から好きなグラスやお猪口を選んで注ぎ、部屋に持って帰ってゆっくりと飲むことができます。太っ腹なサービスですね。

開けて日が経っているお酒や残量の少ないお酒が何本も入っています。

お部屋

醸す森のお部屋はエコノミーダブル・ツインが1室ずつ、エコノミーハリウッドツインが2室、スタンダードツインが1室、スーペリアトリプルが1室、エグゼクティブツイン1室、エグゼクティブ4ベッド1室、醸す森ヴィラ1室の全9室です。

エコノミー、スタンダードと名のつく部屋にはバス・トイレがありません。スーペリアはバスなし・トイレ付き。エグゼクティブ以上の3室はバス・トイレ付きです。

私たちが泊まったのは、エグゼクティブツイン。ビューバス付きのお部屋になります。

くつろぎスペースもあるエグゼクティブツインのお部屋。
シモンズのセミダブルベッドが2台。

小さな畳のスペースがありました。3人で宿泊する場合は、ここに布団を敷くのでしょう。クローゼットには3人目用の布団(だと思う)と、作務衣と羽織が入っています。

3畳ほどの畳スペース。1人だけここで寝るのは寂しいような。

冷蔵庫にはミネラルウォーターが2本とウェルカムスイーツが。酒粕を使ったパウンドケーキで、しっとりとして美味しかったです。

冷蔵庫

冷蔵庫の上のスペースにはティーバッグと電気ケトル。紅茶を飲むマグカップのほか、ワイングラスとお猪口が用意されているのが憎いですね。お酒好きの方が泊まるホテルだから、ここら辺は気が利いています。

水回り。トイレと洗面台は同じ空間にあります。

トイレと洗面台。左側がビューバスです。

洗面台には醸す森ポーチが2つ。中には歯ブラシのみ入っており、綿棒やカミソリなど他に必要なアメニティがあれば申し出て貰うシステムです。

スキンケアは大浴場やシャワー室と同様、雪肌精のボトルが置いてありますが、これに加えてPOLAの高級エイジングケアブランドB.A.の化粧水・乳液のパウチが1組。

醸す森ポーチ。お部屋にも雪肌精のボトル。

ビューバスはこんな感じ。蛇口からお湯を入れるタイプで、お湯を張った後は温度の調整とか追い焚きとかできないです。お湯も温泉ではないので、大浴場に行ってもいいかも。同じような景色が見られます。

ビューバス

お土産の注文票も置いてありました。醸す森や姉妹館の玉城屋オリジナル日本酒をはじめ、ワインやジン、オリジナルグッズまで色々。玉城屋オリジナルの睡夢という日本酒はけっこう良いお値段がしますね〜

お土産に日本酒やグッズを買って帰れる

お料理

今回は9種類の地酒を飲み比べできるのんべえプランで予約していました。夕食はローカルガストロノミーというコンセプトで、新潟の食材をフレンチにして出してくれます。フレンチと日本酒って合うのか?とも思いますが、どんなお酒が出てくるか楽しみです!朝食は地元のお母さんが作る和定食だそう。

夕食

ドリンクメニューもあったと思うのですが、のんべえプランでがっつりアルコール込みのプランだったので、確認しませんでした。日本酒とワインは豊富にあるはず。。。

席に着くと、すでに9種類の地酒がテーブルにセッティングされていました!酒器もそれぞれ違って面白い。宿の名前と同じ醸す森や、姉妹館の玉城屋オリジナル日本酒もあります。大吟醸など飲みやすいものから、新潟のお酒らしい辛口の飲み口のもの、複雑な味わいのもの、デザートのような甘いものなど、色々な味わいの日本酒が揃っています。飲み比べって少しづつしか飲めないものも多いと思いますが、こちらの飲み比べプランは1種類ずつ十分すぎる量があり、飲み切れるか少し不安になるぐらいです。全部で2合半ほどあるそうです。

地酒9種類は、どのお料理にどのお酒、というのはなく、お料理とのマリアージュも飲み比べて楽しんでくださいという感じ。一つ一つのお料理に、どのお酒が合うかな〜と飲み比べるのは新しい楽しさです。

9種類の地酒。

お品書きは、それぞれメインで使っている食材だけが書いてあるタイプ。新潟の食材がふんだんに使われているらしいのですが、どんなお料理が出てくるのか分からなくて楽しい。

お品書き

ここからは記憶を元に書いているので間違ってたらすみません。アミューズは、越のハーブ鶏のレバーペーストと、雪国まいたけのムースをそれぞれパンに載せたりシュー生地に挟んだりしたもの。冷前菜は、美雪ますに加えて帆立など海鮮を使ったタルタルだったかな?白い泡はガーリックの風味がします。同じお料理なのに左側と右側では味が異なっていて面白かった。

左:アミューズ 右:冷前菜

スープは蕪のポタージュ。旨みが詰まっていてとても美味。

左:スープ 右:パン

お酒をよく飲まれる方に、ということで、「秋刀魚と飲む」と副題が付いている日本酒・越路乃紅梅を熱燗でいただきました!これはサービスだったのでラッキーです。秋刀魚の脂にも負けない旨味が強くて、美味しかった。

温前菜、というかメインと言ってもいいような気がしますが、鱈のフリット。オリーブを荒みじんにしたソースがフリットに合って美味しい。下にはザワークラウトのような酸味のあるキャベツが敷いてあり、意外にさっぱりと食べられます。ふきのとうもフリットにしてあって、春を感じる一皿です。

左:サービスでいただいた追加の日本酒 右:温前菜

メインはつなんポークの肩ロースを赤ワインで煮込んだもの、だったような。。。チェックイン時に、+2,200円で牛にも変えられると案内があったのですが、ケチなので豚のままにしてもらいました。でも豚のままでも十分美味しい!というか、牛のようなお料理だし、柔らかくて満足です。

デザートまでたどり着いたところで、花粉症の症状が悪化して鼻が完全に詰まってしまったため、味が分からなくなり、大変悔しい。デザートはコーヒーのアイスクリームと、日本酒に浸したケーキでした。絶対美味しかったと思う。泣

左:メイン 右:デセール

最後のダメ押しで醸す森の日本酒をいただき(これもコースに入っています!)、フィニッシュ。醸す森は今回初めて飲んだのではなく、家で食事会をした時に友人が差し入れで持ってきてくれたことがあり、とても口に合って美味しかったのとパッケージが可愛かったのを覚えていたので、またこういった形で巡り合うことができ幸せでした。

最後にいただいた醸す森 純米大吟醸

9種類のラインナップ。並べると圧巻。

今回いただいた9+2種のラインナップは以下のとおり。多分日によって変わるはずなので、参考まで。個人的には2番のkamosumoriと3番のイットキーが好みだったかな。どれも味わいが違って楽しかった。

1.松乃井 純米吟醸 袋しぼり(十日町 松乃井酒造) 格調高い味と香りのバランス。

2.kamosu mori 大吟醸 原酒(津南 苗場酒造) 華やかでフルーティー。終売していてなかなか飲むことができないらしい。

3.純米吟醸酒 イットキー(魚沼 玉川酒造) 甘酸っぱく濃厚でワインのような味わい。インバウンド向けに作られたそう。ワイングラスでおいしいアワード2017年最高金賞受賞。

4.八海山 純米大吟醸 雪室貯蔵三年(南魚沼 八海醸造) 雪室の中で三年熟成させたまろやかな味わい。

5.越の鶴 本醸造 芳醇旨口(長岡 越銘醸) 香り穏やかに芳醇でありながら、ドライ&シャープで、食中酒としてオールマイティ。

6.越乃白雁 吟醸三年古酒(長岡 中川酒造) 吟醸酒を低温で三年間熟成させることにより、特有の熟成香、味のまろやかさが際立つ。口当たりはスムーズながら深みのある味わい。

7.睡夢 はりねずみ 2022(長岡 吉乃川酒造) 白ワイン樽熟成の純米大吟醸。クリーミーで透明感のあるドライな味わいの中に、全体を引き締める酸味を感じられる。

8.君の井 純米吟醸 山廃仕込無濾過土蔵熟成27BY(妙高 君の井酒造) 平成27年度に仕込んだお酒を土蔵でゆっくりと熟成させたもの。

9.翔空 森のSAKE 〜クロモジ澄み酒〜(新潟 LAGOON BREWERY) 爽やかでフローラルな味わい。

10.秋刀魚と呑む 越路乃紅梅 純米無濾過原酒(上越 頚城酒造) 優しく落ち着いた香り、口に含むと穏やかな旨味が広がる柔らかく豊かな味わい。

11.kamosu mori 純米大吟醸 山田錦40 生酒(津南 苗場酒造) 濃厚な甘みと旨味と微炭酸でフルーティーな味わい。

朝食

朝食はお母さんたちが作っているという和朝食。品数豊富で、野菜も多くて健康にも良さそう。3種類の飲み物が異彩を放っています。

優しい味で、ご飯が進みます。量もたっぷりでお腹いっぱいになります。昨日からふきのとうの出番が多いな。

魚沼に近いので、お米がすごく美味しかった!味噌汁に使っているお味噌は醸す森の地下で作っているものらしいですよ。

施設概要

施設名      醸す森

住所       〒942-1341 新潟県十日町市松之山黒倉1879-4

チェックイン   15時(最終20時)

チェックアウト  10時

総客室数     9室

アクセス     塩沢石打IC越後川口IC越後湯沢駅より車で約50分/まつだい駅からタクシーで約20分/松之山温泉から車で約10分

 

まとめ

こだわりの日本酒と、新潟食材を使ったフレンチのコースが美味しくて、飲み比べの楽しさも味わえる良いお宿でした!お部屋もキレイだったし、訳ありの日本酒を自由に飲めたりと嬉しいサービスもあり、気持ちのいい滞在ができました。

ただ、北陸応援割を使わなかったら2人で7万円以上すると考えると、改装などして頑張っているのはよく感じ取れるものの、廊下の音がよく聞こえたり、部屋によってはバス・トイレが共用であったりと、施設のチープ感が気になってしまうな、というのが本音。グレードの高いお部屋はせっかくビューバスにしているので、温泉を引くとか、せめて追い焚き機能を付けるとかして貰えると、お部屋での満足度も上がりそうだなと思いました。

次回、もう少しお給料を貰えるようになったら、玉城屋の方にも行ってみたいですね!

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