長野県の北アルプス・白馬にある「レストラン&ホテル トロイメライ」は、日本で最初のオーベルジュと言われる箱根オー・ミラドーよりも前(1981年)に開業した歴史あるオーベルジュです。当時は日本でまだオーベルジュという言葉がなく「レストラン&ホテル」と名付けたそう。
今回はコロナ禍の2021年5月、GW真っ只中に1泊してきました。白馬の静かで涼しい気候、5月初旬の新緑を楽しみ、ワインと合わせたフレンチが美味しく、温泉に浸かれて、そして夜はオーナーと食後のワイン会までできる魅惑のオーベルジュです!
アクセス
JR大糸線の白馬駅が最寄り駅です。東京から白馬までは、新宿駅から白馬駅まで特急あずさで直通約4時間なのですが、白馬まで行く直通のあずさは1日1本(往復で1本ずつ)しかないので注意です。長野駅まで新幹線で行って、長野駅から高速バスに乗る方がフレキシブルに予定が組めます。
白馬駅からの送迎をお願いすると、車で迎えに来てくれました。白馬駅からは車で5分ほどです。
中世ヨーロッパ的な雰囲気の素敵な看板に出迎えられ、木立の中に佇む静かな洋館へ。この洋館、オーナーが若い頃ご自身で設計されたんだそうです。
チェックイン
さて、まずはチェックインです。チェックインカウンターもありましたが、ロビーのソファセットに腰掛けてのチェックインでした。ロビーはあまり広くはないものの、天井が高く気持ちのいい空間です。
まずはウェルカムドリンクのハーブティと固めのプリンでひと休み。このプリンが甘くて美味しく、今日のディナーへの期待が高まります!
お部屋
トロイメライには5種類のお部屋があります。
①シングルベッドが2台入った1階のジュニア・スタンダードルーム
②セミダブルが2台のスタンダードルーム
③ダブルベッドが2台で角部屋のデラックスルーム
④ベッドルームに吹き抜けのリビングが付いた吹き抜けエグゼクティブルーム
⑤吹き抜けダイニング、リビング、ベッドルームの3部屋付きスイートルーム
今回予約したのは2階角部屋の③デラックスルーム。ロビーから階段を上がり、赤い絨毯の廊下を奥へ進むとデラックスルームに到着です。
デラックスルーム
ダブルベッドが2台で25㎡あり、広くはないものの寛ぐには十分です。角部屋なので窓が2面あり、日中は明るいです。40周年を迎える老舗オーベルジュなので什器もそれなりに年季が入っていますが、不快な感じはしません。
窓際の背の高いキャビネットの上の方にテレビが入っています。見なかったけど、見づらそう。笑 お茶や紅茶のティーバッグはまあ普通な感じの品揃え。冷蔵庫はキャビネットの下部の棚の中にあり、ミネラルウォーター、烏龍茶、アサヒのビールが2本ずつ、有料で入っています。
バスタブを撮るのを忘れましたが、ユニットバスです。貸切露天風呂が50分使えるのでお部屋のバスタブは使いませんでした。洗面台は広くて良かったです。アメニティは特にどこかのブランドというわけではなさそう。
お部屋自体に不満はなかったのですが、隣の部屋にいるオジサンの話し声が大きく、更にお喋りな方だったようで、喋っている声がよく聞こえてしまい、ちょっと興醒めしてしまいました。古い建物でおそらく木造でしょうし、隣の部屋のお客さんは選べないので仕方がないですね。。。
お風呂
トロイメライには貸切の半露天風呂が2つあります。名前は「プティ・ニース」と「プティ・カンヌ」。スペインやイタリアの天然石を使った浴室とテラスですが、南フランスをイメージしているようです。宿泊者はどちらか1つを50分間貸切できます。源泉は美肌の湯と言われている白馬かたくり温泉です。
写真は撮り忘れてしまいましたが(ごめんなさい)、シャンプーやコンディショナーは揃っていましたよ!
オーベルジュの真髄・美食の料理
さて、オーベルジュの真髄のお料理です。この宿一番の楽しみ!!なんと言っても、ミシュラン一つ星を獲得したフランス人グランシェフの精神を受け継いだ、本物のフランス料理らしい。フランスから取り寄せた食材と、信州をはじめとした日本各地の食材を組み合わせた料理は絶品。そして、この宿の支配人である西野オーナーはワイン界では有名で、お酒に造詣の深い方だそうで、そのオーナーが選んだワインを飲めるというのも嬉しいですし、はたまた夕食の後にはバーコーナーで二次会が開かれてオーナーとワインを飲める機会があるらしい(宿泊客のブログで偶然見つけただけの情報)!毎日やっているわけではないでしょうから運ですが、期待してしまいますね。
夕食は1階のレストランでのフレンチコースで18時と19時半のどちらか(記憶があやふやですが2部制だった気がします)、朝食は8時、8時半、9時から選べてお部屋まで運んでくれるルームサービスです。
夕食はフランス料理のコース
夕食は19時半からを選びましたけど、長旅で疲れてお腹が空いたので18時にしておけば良かったとちょっと後悔。笑 長旅の最後の夜ですが、この日のために持ってきたワンピースとハイヒールでオシャレしてレストランへ。
本日のお品書き。40周年アニバーサリーって書いてありますね。そんなに前からずっと続いているなんてすごい。そして我々は2つのコースから「春のメニュー」を選択。追加料金にビビってしまいます。笑
まずはワインを選びます!ソムリエが色々おすすめしてくれましたが、オーナーがワイン会で一目惚れ(一味惚れ?) したという赤ワインを贅沢にも注文しました。
まず最初のお皿はホタテ貝のナージュ。ソースとスープの間くらいの濃い味がホタテに絡まって美味しい〜♡2皿目はフォアグラのポワレ ハチミツのソース。2皿目でフォアグラが食べられるとは。。。甘めのソースをたっぷり付けて口に含むと、幸せの味・・・
地味に美味しかったのが、パンです(食べかけの写真でごめんなさいね)。パンだけで食べても、食べ終わったお皿のソースを拭って食べても、物凄く美味しい!!食べすぎるとメインが食べられなくなるので抑えましたが、これはいくらでも食べられてしまうヤバいパンでした。
そして、このコースで一番衝撃を受けたのが、オマール海老のビスク。オマール海老のビスクは色んなレストランで食べたことがあるけれど、こんなに濃厚で美味しいのは初めて!パンで1滴残らず拭って食べきりました。夫も一番美味しかったと言っていました。
次に出てきたのはシェーブルのヌガー バルサミコのソース。癖の強いチーズとクルミなどのナッツ類を混ぜたもの。バルサミコの酸っぱくてコクのあるソースとのマリアージュが◎。
メインのお魚料理はブリのポワレ マスタードのソース。これも美味しかったです。
ちなみに、もう一つのコースを選ぶと追加料金1500円かかりますが、お魚料理が活けオマール海老のポワレになります。これがトロイメライの推しメニューみたいなので、次行く時は予算に余裕を持ってコチラを食べてみたいと思います。
メインのお肉料理は、追加料金のかからない(笑)仔羊背肉のローストをチョイス。ちょっと食べづらいけど、羊特有の臭みもなく、美味しくいただけました。
最後はデザート、グレープフルーツとオレンジのテリーヌ アニスのアイスクリームとパッションフルーツのソース。アニスのアイスクリームがスパイシーでとっても美味しかった!
最後にコーヒーと小菓子をいただいて、ご馳走様でした。この日は盛況で全てのテーブルが埋まっていて、少しザワザワはしているけれども、席の間隔も十分空いていたのでとてもリラックスして食事ができました。
お楽しみの二次会
エントランスホールとレストランの間にはこういったバーコーナーがあり、ここを通って部屋に帰るのですが、なんとオーナー自ら「ワイン飲んで帰りませんか?」というお声がけをして下さり、お言葉に甘えてワインをいただくことに!!キタ───♪───O(≧∇≦)O────♪これが噂に聞いていたヤツ!!
シャンパンから赤ワイン、白ワイン、はたまた日本酒まで、出てくる出てくる。それぞれのワインの美味しさや、このトロイメライの歴史など色々とお話ししてくださる西野オーナー。しかも、いちいち良いワイン!こんなにワイン無料で出しちゃって、ここの経営は大丈夫なんだろうか?と心配になってしまいます。1杯だけのつもりが、何杯飲んだかわからなくなってしまいました。オーナーや宿泊客の皆さんと歓談した夜はとても楽しかったです。
お部屋での朝食
夫婦揃ってお寝坊さんなので、朝ごはんは9時にしました。9時になると、お部屋に朝食を届けてテーブルにセッティングしてくれます。パン3つずつ(多分)とフルーツとオレンジジュースとコーヒー。この日も生憎のお天気でしたが、朝、陽の光を浴びながら食べる朝食は気分が良いですね♪ と言いたい所ですが、昨夜のバーコーナーでワインと日本酒を飲みすぎたせいで二日酔いになってしまい、全然食べられませんでした。勿体ない・・・
施設概要
施設名 :白馬のオーベルジュ・レストラン&ホテル トロイメライ
住 所 :〒399-9301 長野県北安曇郡白馬村みそら野別荘地
チェックイン :14:00
チェックアウト:10:00
ア ク セ ス:JR大糸線 白馬駅より車で5分/長野新幹線 長野駅よりシャトルバスで1時間
客 室 数:12室
まとめ
白馬の気持ちのいい気候の中でゆったりと寛げるトロイメライは、ディナーのフランス料理のコースが美味しく、特にパンとオマール海老のビスクが絶品でした!また、ディナー後のオーナーを交えたワイン会に参加できるのは他にはない魅力!!美味しいお料理とお酒と素敵な夜が待っていますよ。
オーベルジュの魅力にハマって行った、おすすめオーベルジュのご紹介です。