オトクトリップ!

オトクなトラベルハックと宿泊記

野菜の滋味と逗留湯治での養生が叶う、箱根「養生館はるのひかり」宿泊記

Twitterで永井千晴さん(@onsen_nagachi)が絶賛していた箱根の「養生館はるのひかり」。野菜中心の滋味深い養生食と、源泉掛け流しの温泉で静かに養生できる素敵な宿と聞いてはいたんですが、お肉大好き食いしん坊おばさんの私としては、どうも養生食というのが魅力的に聞こえなくて、スルーしていました。笑

でも、好きなものを好きなだけ食べて飲んでいたら、お腹がボヨボヨに膨らみすぎて日常生活に支障を来しそうになってきて、このままではマズイとヨガとピラティスを始めました。そうすると食べるものも気になるようになってきて、でも日常生活では仕事も忙しいし、料理も苦手なのであまり食事に気を遣えない。そんな時に「そういえば、箱根に美味しく温泉で養生できる宿ってのがあったなぁ」と思い出し、早速予約をして宿泊したのが2025年3月。リピートで6月に2連泊で再宿泊しています。

はじめに;養生に特化したお宿なので静かに過ごすことが求められる

「養生館はるのひかり」は、箱根に佇む養生に特化した、源泉掛け流しの温泉も味わえる全14室のお宿です。

養生に特化しているため、食事は発芽玄米や雑穀入りご飯、地元産の野菜などをはじめとした健康的で滋味深い養生食です。

皆んなが静かに気持ちよく過ごすために、宴会や記念日、お喋りなど楽しく過ごすことを目的とした滞在はお断り。3名以上での宿泊もお断り、22時以降は部屋内でも静かに、など、ルールが結構厳しい。

また、最小限の人員で回しているためか、チェックインは17時まで、食事の時間は指定、アレルギー対応不可など、ルールが多くて、人によってはうざったく感じるかもしれません。

でも、これらの制限下でも、健康的な食事をして、温泉にゆっくり入って、自分を労ってあげたいという方にはとってもおすすめなお宿です。

はるのひかりのルールは以下のページをご覧になってみてください。静かに過ごしてもらいたいという目的のために理に適ったルールだと、私は思います。

養生館はるのひかり-トップページ

アクセス

養生館はるのひかりの最寄駅は、箱根登山鉄道の箱根湯本駅です。私はJRで小田原駅まで行って、箱根登山鉄道に乗り換えて向かったのですが、小田急線のロマンスカーで向かうのが一番旅情があっていいですね。

箱根湯本駅に着いたら、お天気も良かったので徒歩で向かいました。HPには「急な上り坂も含めて徒歩15~20分かかり、夏日や冬は危険。バスがおすすめ」というようなことが書いてあります。確かに、キツい登り坂が続いて汗かきました。

勾配のきつい坂が続きます。

徒歩ルートは以下の通り。

春秋の天候に恵まれた日以外はバスがおすすめです。バスは、旅館送迎バスと路線バスがあります。

旅館送迎バスはルートが3つあり、はるのひかりを通るのはBコース:早雲通り線です。運賃は大人1人200円で、現金しか使えないのと、チェックイン時間内に宿に着けるのが14:45発、15:15発、16:15発の3本しかないのでちょっと不便です。

旅館送迎バスのりば

路線バスは、箱根湯本駅4番乗り場から箱根登山バスで上畑宿・元箱根港行きのバスで運賃240円。本数はあまり多くなく、30分〜1時間おきみたいです。曽我堂上(そがどううえ)バス停で下車して徒歩1分。

路線バスのりば

バスの運賃や時刻表などは最新のものをご確認くださいね。

チェックイン

歩いて宿に向かうと、鬱蒼と茂る竹やぶの中に茅葺き屋根の歴史がありそうな建物がありました。写真を撮っていると、宿の方が外に出て来て歓迎してくれました。

6月は玄関先の紫陽花が美しい✨

フロントは小さいので、チェックインはロビーのテーブルで。昔の建物を利用しているので、ロビーにはお米が炊けそうなかまどがありました。

静かなロビーでチェックイン手続きを行いました

ウェルカムドリンクに生姜シロップのジュースをいただきました。急な坂を登って歩いてきた身体に沁みます。ヘアゴムやシャワーキャップなどのアメニティは、必要であればこのタイミングで貰います。

館内施設の案内や食事の時間などはチェックイン時にひと通り説明があります。連泊する方用にお昼ご飯(有料)や近隣温浴施設の割引チケットの用意があったり、バスの時間や金額など、案内がとても丁寧です。

これは6月に泊まった時のもの。

それから、蛍の季節には蛍鑑賞会があります!生き物なので、時期や天候によって見られないこともあるので、こればかりは運ですね。2025年は6月7日〜6月中旬でした。気蛍の季節の少し前になると、公式HPに蛍鑑賞会のご案内が出るようです。

館内案内

温泉

温泉は源泉掛け流し。1階と2階に大浴場があって、男女入れ替え制となっています。大体作りは似た感じですが、2階の方が浴槽が3つあって広いです。

3つの浴槽は奥から熱湯→適温→ぬる湯となっていて、熱湯の浴槽には表面に油っぽいものが浮いてるんですが、適温・ぬる湯にはそれがないので、熱湯が一番濃そうな感じがします。

奥から熱湯→適温→ぬる湯

温泉分析表。私にはよく分かりませんが笑、癖がないお湯でした。シャンプー・コンディショナー・ボディソープは無添加のものなので、髪がキシキシするかもしれません。私は自前のものを持ち込みました。

シャンプー、コンディショナー、ボディソープは無添加のもの

洗面コーナーも必要最低限で、化粧水などの用意はないので自分で持っていってくださいね。ドライヤーの風量は弱め〜普通という感じ。髪が多いので乾くのにすごく時間がかかりました。。。

ドライヤーの風量は普通
読書室

1階の大浴場の近くには読書室があります。ゆったり座れるソファが配置されていて、落ち着いて本を読むのに良さそうです。

読書室

箱根や温泉に関する本が並んでいました。

100円でコーヒーを飲むこともできます。小銭を用意しておいた方がいいですね。

自動販売機

1階と2階の間には自動販売機があります。水とビールしかないので、そのほかの飲み物が欲しい場合はあらかじめ買ってくるか、近くのデイリーヤマザキで調達しましょう。

水屋

製氷器やお茶パック、氷入れやコップなどが用意された小さなお部屋。

食事処

夕食・朝食ともに、こちらの「楽庵」でいただきます。おひとり様も多いので、カウンター席など、周りをあまり気にせず食事できる配置になっています。

おひとり様でも安心の席配置
蛍鑑賞会

蛍は光に弱いので電子機器の持ち込み不可で、写真は撮れませんでした。

私が伺った際は、屋外の水路では連日雨や風で蛍が見られなかったので、ロビーにある和室のお部屋をアクリルで仕切ってその中に蛍を放ち、お部屋の外から鑑賞するというやり方でした。暗い部屋の中に蛍が飛んで光を放つ姿はとても神秘的で、時間を忘れてしまいそうに。古き良き日本の夏を感じることができました。

お部屋

お部屋は3種類。私が泊まった2種類をご紹介しますね。

Aタイプ和室10畳間

Aタイプ和室。10畳もあり1人には広すぎるけど、布団敷きっぱなしにしてるとそこまで広すぎる感じもしません。窓側は床が少し下がったエリアがあり、ロッキングチェア(揺れる椅子)が設置されています。これに座って窓の外をぼんやり眺める時間も貴重。

洗面にはタオルとタオル掛け、冷蔵庫などがおいてあります。

セミダブル洋室

セミダブル洋室には小さいバルコニーが付いていて、気候が良ければ外に座って景色を眺めたりして過ごすこともできます。私も夕食後に缶ビールを買って、外で微睡んでいました。

セミダブルのベッドは寝心地良く、枕も2種類(低反発とふわふわ)あって好きな方で寝られるので良かったです。

評判の養生食

身体にやさしいと評判の、はるのひかりの養生食。野菜を中心とした食事で、玄米を主食に、野菜の煮物・揚げ物・酢の物・和え物をバランスよく提供しているとのこと。期待が膨らみます。

夕食

夕食は大体18時からだけど、人数が多いと18時20分〜の人もいるみたいなオペレーションのようです。

3月に宿泊した際の献立です。6月に2連泊した時も似たようなメニューでした。全部食べても500kcal未満。すごい。

3月某日の献立

ドリンクメニュー。意外にもアルコールドリンクの種類が多く、ビールやハイボールを注文している方も多かったです。自家製シロップのサイダーも気になりますね。と言いつつ、私はケチなので温かいお茶(無料)です。笑

ドリンクメニュー。意外とアルコールも豊富。

卓上には旨辛味噌と少塩ごま塩。味変するときに使わせてもらいました。旨辛味噌は健康的な材料で作ってるのに旨味があって、美味しかったです。

翌日も宿泊する方向けに、翌日の昼食の釜飯を注文できるようになっています。私は6月の連泊時も近隣の天山湯治郷で昼食を取る予定だったのでお願いしませんでしたが、釜飯を注文したい場合は前日の夕食終了時までに申し出る必要があります。

卓上の色々

はるのひかり名物「畑のごちそうサラダ」は色々な野菜がもりもり入っていて、自家製のドレッシングをかけて食べると満たされた気持ちになります。日々の野菜不足を反省。

ご飯は微発芽玄米ごはん。盛りは少ないけど、よく噛んで食べると甘味を感じるし、満腹中枢が刺激されてお腹いっぱいの感覚に。でも1杯までおかわり出来ますのでご安心を。

それから、私が気に入ったのがお盆右上にある揚げ出し豆腐。あんかけがとっても優しいお味で、揚げ出しの衣はサックサクで美味しい!!6月に行った時にも出てきて嬉しかったです。

お盆に乗り切ってないおでんと、デザートのみかん寒天。

そういえばお肉が使われていなかったんだな〜と記事を書いていて思い出したほど、物足りなさはなし。逆に、優しい食事をいただいたなぁという満たされた気持ちでした。

朝食

朝ごはんは一斉に8時半〜、昨日の席と同じ場所でいただきます。朝食も全部食べても350kcal未満。すごい。

テーブルには酵素ドリンクといくつかの小鉢、湯豆腐がセッティングされていました。酵素ドリンクは食前に飲むのがおすすめ。酵素ドリンクってなんだか健康には良いけど不味そうってイメージがあったのですが、これは意外にさっぱりしていて飲みやすかったです。

この日の焼き魚は鯵の干物。いくつかの小鉢と、湯豆腐も。

希望制で納豆と、食後にハーブティー。どちらも自家製・無農薬のこだわり。美味しいです。

 

おまけ〜天山湯治郷

連泊すると、中日に買える天山湯治郷のチケット。普通に行くと1,450円なんだけど、はるのひかりと提携してるのか、550円で買えました(3月に行った時は330円だったけど値上がりしてる…)。

チケットが安く買えると知っていたので、天山湯治郷の公式HPを見てみたら、鰻を出しているレストランがあるとのことで、昼食は鰻に決めました。

ゆっくり湯治ができそうな感じだなと思っていたのですが、実際行ってみると、日曜日の開店30分後の9時半には既にお客さんが多くて芋洗い状態。館内のレストランも1巡目に入れず1時間待ちでした。1時間待たされてキレ気味の人もいたし、子供連れ、友達連れが多かったので、ゆっくり湯治という感じではなかったです。

鰻は美味しかった!散財してしまった。

施設概要

施設名      養生館 はるのひかり

住所       〒250-0311神奈川県足柄下郡箱根町湯本554 

チェックイン   15時(最終17時)

チェックアウト  10時半

総客室数     14室

アクセス     箱根湯本駅よりバス5分 

まとめ

身体に優しい養生食が食べられる、養生館はるのひかり。温泉も熱湯からぬる湯まであるので長湯もできて、好きな時に好きなだけ浸かれるのが良き。日常に疲れたり、暴飲暴食してしまったりした時に何度でも泊まりたい宿でした。