東京から在来線でも特急でも新幹線でも1本で行ける静岡県・熱海は、箱根と並んで首都圏住民の温泉旅行先の定番です。今回は、独自のプランも含めた格安プランを厳選して紹介してくれるTravelzooで見つけた、伊豆フレンチを食べさせてくれる「熱海風雅」へ、熱海にひとり旅に行ってきました！BoConceptというブランドの北欧家具を使っているとのことで、家具などの内装にも注目です。
熱海風雅
熱海風雅は「美食フレンチと絶景を愉しむナチュラルリゾート」。美味しい伊豆食材を使ったフレンチと良い景色が売りの宿です。
私がなぜ今回この宿を選んだかといえば、まずは格安プランが出ていたことです。Travelzooで出ていたプランは、何種類かの部屋から好きな部屋が選べ、1人でも2人でも、期間中は曜日関係なく、3つある夕食コースの一番カジュアルなコースと朝食の2食が付いて1泊12,500円でした。カジュアルディナーコースがついた1泊2食付のプランは、私が泊まった日に同じ部屋を1人で予約しようとすると約17,000円。それが12,500円になるので、かなりお得だと感じました。
そして最後の決め手は静岡県内の宿であることでした。宿泊日は9月11日から1泊で、この日は首都圏をはじめ日本中の沢山の都道府県で緊急事態宣言が出ていました。東京都などは酒類を提供する飲食店に一律で酒類提供禁止、20時までの営業とすることを要請しており、ホテル内のレストランもその要請対象とされていたのです。しかし、静岡県の緊急事態宣言はといえば、宿泊者に限定して食事を提供するレストランについては、酒類の提供を禁止する要請対象とはしていませんでした。美味しい食事と一緒にお酒を飲みたい酒飲みの私は、これ幸いと静岡県内の宿に宿泊することに決めたのでした。
アクセス
最寄駅は熱海駅から伊東線で次の駅の来宮駅。あの電動車椅子駅員運ばせ事件のあった駅です。来宮駅周辺には来宮神社以外にこれといった観光地やお土産屋さんなどはありません。
熱海駅までは、東京から新幹線ひかりで約40分、特急踊り子で約80分、東海道線で約100分。熱海駅からは伊東線に乗り換えて1駅2分です。
来宮駅からはタクシーで約10分ですが、事前に予約しておけば、宿指定の時間に来宮駅から送迎してもらうことができます。私は早く宿に入ってのんびりしたかったので、チェックイン時間15時ちょっと前に到着する14時45分の送迎車を予約しました。
送迎車に乗ると、かなりの急坂を登っていきました。Google mapでは徒歩22分と出ますが、坂が急なので徒歩だとかなり疲れそうです。
チェックイン
送迎車に乗って、建物入口までつけてもらいました。ここからすぐに階段でロビーの入口まで上がります。元は信用金庫の研修所だったところのようで、確かに外観がなんとなくそんな感じもします。
靴を脱いで上がるシステムです。全35室の小ぶりな宿なので、チェックインカウンターには受付が２つ。タブレットでチェックインをしますが、結局館内の説明や食事の時間のやりとり、鍵の受け渡しなどがあるのでスタッフと会話をすることに。15時のチェックイン開始時間にはお客さんが沢山来るのでロビーで順番待ちをしていました。
夕食は全員18時と決められていました。選べたらもう少し遅い時間を選びたかったな。朝食は選べたけど8時か8時半。来宮駅までの送迎車も時間を選べました。私は今回Travelzooを通して宿の公式HPを利用して予約し、その時に会員登録をしたので会員特典で11時にレイトチェックアウトができました。レイトチェックアウトするつもりだったのに送迎バスが10時半までなのか〜と思っていたら、「タナー様はレイトチェックアウトなので、11時の送迎車も選べますよ」と仰っていただき、11時の送迎車をお願いすることにしました。
チェックイン手続きが済むと、ロビーにある浴衣コーナーから好きな柄の色浴衣を選べます。こういうのって大体女性だけなことが多いですけど、この宿は男性も浴衣を選べました。良いですね。ロビーはかなり広く、右写真のような吊り下げ型？の椅子や、ソファも色々なタイプが置いてありました。奥の緑とネイビーのソファはBoConceptっぽいですね。おしゃれ。
ウェルカムサービス
チェックインが済んだらウェルカムサービスです！15時から17時まで、ロビーでお酒やおつまみなどが振る舞われています。これも楽しみだったんですよね〜。私、タダ酒が大好きなので。笑
お酒は赤ワインと白ワインのみ。ビールやハイボールなどはありません。ちょっと期待していたスパークリングワインもありませんでした。ソフトドリンクはホットコーヒー、紅茶のほか、アイスコーヒー、烏龍茶、オレンジジュース、りんごジュースがあります。
フードは小さなケーキ（ベイクドチーズ、ブラウニー、いちご、レモンムース）やキャンディチーズ、チョコ、ピーナッツ、それからちょっとしたお菓子。
BoConceptのソファセットを独り占め。腰掛ける部分が高くて寄りかかれるので居心地が良いです。このソファエリアでは映画が上映されていました（無音だったような気がするけど字幕だから問題ない）。アン・ハサウェイが社長役で出てるやつ。
旅するライブラリー、マッサージチェア
こちらの宿、新館と本館とあり、私が泊まった新館2階にはマッサージチェアが置いてある区間と、その奥に「旅するライブラリー」なる小部屋があります。
マッサージチェアはなんと24時間いつでも使えてもちろん無料。使ってる人、結構いました。旅するライブラリーは7つのコンセプトに沿った本が並べられていて、部屋に持ち帰って読んでもOK。私は部屋でブログ書いたりお酒を飲んだりして過ごしたので使いませんでしたが、旅先で新しく出会った本を読んで別世界に飛べるのも良いのではないでしょうか。
新館和ベッドツイン
お部屋はいくつか種類があり、露天風呂がついたお部屋や和室、和洋室などがあります。Travelzooのプランで選べるお部屋の中で、比較的眺めの良さそうな新館和ベッドツインを選びました。ひとり旅なのでダブルベッド１台の方が広々寝られて望ましいんですが、残念ながらダブルのお部屋はありません。1201号室はお部屋をでるとすぐにマッサージチェアがあり、渡り廊下を渡ればすぐにレストランにも行けるので便利でした。
ドアを入るとスリッパを脱ぐところがあり、一段上がっています。入ると目の前にはお手洗いのドア。自動で蓋が開くタイプのトイレです。
共用部分と同じく、お部屋はきれいに改装されている感じがします。ベッドは私の好きなデュべスタイルではないのが残念ですが、清潔な感じのする掛け布団でした。コンセントはベッド間だけでなくベッド脇にそれぞれあり、好きな場所を選んで充電できます。ベッドの奥の真ん中に置いてあるのはお部屋備え付けのスマホ。部屋に電話がない代わりにこれが置いてあります。インターネットに繋ぐこともできるので、YouTubeでハワイアンミュージックをひたすらかけていました。
広縁にもBoConceptの椅子が置いてあります。眺めが良いので、夕方まではここに座ってブログを書いたりしていました。ただ、市内放送っていうんですかね、それのスピーカーが窓のすぐ前にあったので、放送があると音が大きくてうるさかったです。
お部屋からの眺めは2階だけど海が見えて◎。4階のお部屋もそんなに違わないのではないかな？そういえば、屋上のテラスに眺めのいい個室みたいな空間があって、45分1,000円／人で借りれるようでした。ワンドリンク付だそう。私は一人旅だし日に焼けたくなかったのでやめましたけど、カップルだったら是非利用したいですね。
戸棚には浴衣の時に羽織る上着と、フェイスタオル、バスタオル、温泉バッグ、それから温泉バッグの中に帯が入っていました。帯は何故かかなり幅が広く、ふたつに折ってやっと普通から広目ぐらいの幅に。それをウエストに巻きつけるのですごくボリューミーになってしまいました。普通の幅のやつにして欲しい。
あと温泉バッグが小さいのでバスタオル入れただけで溢れてしまうので、バスタオルは別で持った方がいいかも。
コーヒーが淹れられるようになってました。冷蔵庫にはお水とオレンジジュース。無料でいただけるそうです。
広縁にあった洗面。お部屋にはお風呂が付いていないのです（大浴場があるので全く問題ない）。アメニティは歯ブラシとコットンセット、ブラシ、カミソリ。必要最低限です。スキンケアとかは大浴場のものを使うので問題はありません。また、ドライヤーは部屋にも備えてあり、パナソニックのちゃんとしたやつでした。
お風呂
さて、お風呂。ここは露天風呂はなくて、男女固定で内湯のみです。男性用のお風呂にはサウナが、女性用には岩盤浴が付いています。
脱衣所とパウダールーム。部屋数がそれなりにあるので、パウダールームの席数は７つでした。
脱衣所に小さめの冷蔵庫が置いてあり、冷たい黒豆茶を飲めます。お水はありませんが、この黒豆茶が美味しくて、お風呂に入る前後に何杯も飲んでしまいました。水分補給大事。
パウダールームにはパナソニックのドライヤーはもちろん、ナノケア美顔器やくるくるドライヤー、コテまで完備。これがあるんで、朝は若い女の子がここで髪を整えたりしてました。私も夜は美顔器を初めて使ってみました。顔がビショビショになりました。笑
お風呂は内湯ですが、窓が開け放たれているので湿気がこもった感じがしません。外にある人工の滝がザーザー流れているので水の流れる音が大きいです。夜になるとライトアップされ、幻想的な雰囲気になります。洗い場は7箇所。浴槽もあまり大きくはないですが、サラッとした熱海の温泉が心地よいです。
岩盤浴
女性用のお風呂に併設している岩盤浴。コロナ対策で、７床ある寝場（っていうのかしら）も３床しか使えない仕様に。でも私が使っている時には３床埋まることもありませんでした。結構暑くて汗がたくさん出ました。
そして、枕が竹でできたやつなのですが、これに顎を乗せてうつ伏せになっていたら、顎にメッシュの内出血みたいな赤いのができてしまい、5日くらい消えませんでした。これに顎乗せたらダメ、絶対。
料理
伊豆フレンチとか美食と謳っているので美味しいお料理を期待して行ったのですが、結論を先に言えばちょっと期待外れでした。オーベルジュとか行ってちょっと舌が肥えてしまった故の感想かもしれませんが、リーズナブルな宿泊費の中でも材料費をかけずに美味しい料理を出してくれる宿はあるんですよね。でもここは、残念ながらそうではありませんでした。でも雰囲気は悪くないし、お客さんを楽しませようという気持ちはあるように思いました。
レストラン
会場は本館1階です。新館2階と渡り廊下で繋がっています。35室あって、夕食付のプランにしているお部屋が多いでしょうから、意外と広い会場です。窓に向かってカウンター席風になっている2人席があり、私など1人のお客さんはこちらに通されていました。周りの目が気にならないので有難い配慮です。
夕食
まずは夕食のお品書き。プレミアムなコースの極、スタンダードなコースの雅、そしてカジュアルコースの風の３種類があり、今回のプランは一番グレードの低い風です。グレードが低いと言っても食材が違ったり、品数が少ないくらいで、量が足りないということは全くありません。私は魚の中でも鯛が結構好きなので、金目鯛などが有名な伊豆のお魚料理が楽しみです。
ドリンクメニューを見てみましょう。ビール、カクテル、ワインはスパークリング、赤、白と揃っており、ボトルの値段もそんなに高くはありません。
また地酒や果実酒、焼酎、ソフトドリンクのメニューもあり、色々な種類のお酒を揃えていますね。
スパークリングワインを注文し、最初のお皿「プチ前菜の盛り合わせサラダ」が来ました。サラダにはカブとフランボワーズのソースがかかっており、フランボワーズの酸味が効いた面白い味で美味しい。鴨のスモーク、スモークサーモン、テリーヌを載せてありました。鴨のスモークは水っぽくて少し臭みを感じました。
２皿目は「フランス産マロン&愛媛産和栗のポタージュ ゲランドセルとプラリネノワゼットのエスプーマ」。ヘーゼルナッツとキャラメルのエスプーマだそうで、クルミが入っていました。ヘーゼルナッツのリキュールを使っていると言っていました。甘しょっぱくて秋を感じる、こっくりとしたスープで美味。これが一番美味しかったです。
パン。あったかいのをくれました。この白い布に包まれて来るのが可愛くて好きです。３皿目はお魚料理「金目鯛のポワレ キノコと帆立出汁のトマトクリームソース」。金目鯛のポワレって絶対美味しいじゃんと思って食べたんですけど、残念ながら期待外れ。金目鯛の味が感じられず、白身魚だったらなんでもよかったのでは？という感じ。多分トマトクリームソースが金目鯛の味を殺してるんだろうと思います。帆立出汁の味も感じられなかったし、市販のパスタソースみたいな安っぽい味が残念でした。
4皿目はお肉料理「豚ロースのグリル トリュフ香るさっぱり醤油ソースで」。トリュフは微かに香りましたが、豚ロースの焼き目が焦げているみたいで焦げの味が強く、ソースもあまり特筆すべき点がありません。お祭りの屋台を思い出したのは焦げっぽい味だからでしょうか。ボリュームがあるのは良しです。
最後は杏仁豆腐と食後のコーヒー。ここで嬉しかったのは、デザートとコーヒーを一緒に持ってきてくれたこと！デザートを先に持ってきて後からコーヒー出してくれるお店って結構あるんですけど、コーヒー来る前にデザート食べ終わっちゃうんだよね。だから同時に出してくれて嬉しい。杏仁豆腐は好きじゃないんだけど。
あと夕食時に気になったことと良かったことを一つずつ記しておきます。
気になったことは、後ろの席のカップルの料理は私とは違ったんですが、魚料理を作るのに時間がかかってるからお肉料理を先に出して良いですかって聞いてたんですよね。段取り悪いなって思ってしまいました。それぞれどのコースが何人って、昨日の時点でわかってたはずなのに何で魚料理遅れるのさ。次、魚料理くると思ってるから魚料理の口だし、白ワイン頼んじゃってたりするかもしれないのに、その場で順番変えられたらちょっと萎えるなぁ〜と。カップルは大丈夫ですよって言ってましたけどね。気になっちゃった。
良かったことは、これも私自身は関係ないんだけど、プレミアムの極コースのご飯ものに出汁をかけるらしく、テーブルにセッティングしたサイフォンに出汁と松茸を入れて、その中で松茸の風味を付けるっていうライブ感ある演出があったんですよ。これは楽しいだろうなって思いました。お客さんを楽しませる努力だなと思います。
朝食
朝のメニューはご覧の通り。健康的な感じで美味しそうです。
お盆に乗せたセットとパンです。お盆の右下みてもらえます？ミネストローネがブチ撒かれてるんですよ。盛大にこぼしてる。え？何でこれ持ってきた？って思ってたら置いて帰られてしまいました。まじか。
びっくりしすぎてあまり味覚えてません。プリンは濃厚で結構おいしかったと思います。
自販機
レストランの入り口あたりに自販機がありました、飲み物はコンビニ価格相当でぼったくり価格ではなく有難い。アイスも売っててちょっとテンション上がりますね。
施設概要
施設名 ：ナチュラル伊豆フレンチ 熱海風雅
住 所 ：〒413-0032 静岡県熱海市梅園町16-8
ﾁｪｯｸｲﾝ ：15:00
ﾁｪｯｸｱｳﾄ：10:00
ｱ ｸ ｾ ｽ：東京からお車で約1時間30分／来宮駅よりお車で約10分／来宮駅からの無料送迎アリ(要予約)
客 室 数：35室
まとめ
フレンチの味を楽しみに行ってしまったのでちょっと期待外れでしたが、熱海の景色を楽しめて、オシャレな館内で寛げて、熱海の温泉も楽しめて女性は美顔器なんかも使えるので、オシャレに熱海を楽しみたいというニーズにはバッチリ答えてくれます♬
特に若い女性グループや若いカップルにはオススメできます！またGoToトラベルや自治体の宿泊費助成、OTAの高額クーポン配布なども始まるでしょうから、ぜひ泊まってみてくださいね。
