日本最大の湿原である釧路湿原は、蛇行する河川とそれを育む森が独自の景観を形成しています。特別天然記念物のタンチョウをはじめとした希少な種が多く生息する貴重な地です。GWの北海道旅行で釧路を訪れた私は、釧路湿原でカヌーツーリングをし、気持ちの良い気候の中でカヌーを漕ぎ景色を楽しみながら、野生動物に出会える素晴らしい体験をしました。
1.釧路湿原とは
釧路湿原は北海道東部を流れる釧路川とその支流を抱いた日本最大の湿原です。手付かずの広大な水平的景観が特徴で、国の特別天然記念物であるタンチョウをはじめとした多くの希少な動植物が生息しています。
明治以降、開拓が困難なことから役立たずの土地として捨て置かれた歴史もありますが、国際的に釧路湿原の価値が認められ、昭和55年に日本で初めてラムサール条約登録湿地となり、昭和62年には国立公園に指定されました。
2.カヌーツーリング
カヌーツーリングができる場所は日本全国津々浦々ですが、国立公園内でカヌーができる場所は数えるほどしかないそうです。そんな中でも釧路湿原でのカヌーツーリングは、野生動物との遭遇率がとても高い!タンチョウをはじめ、オオワシや白鳥、エゾシカ、キタキツネなど希少な動物と出会えるチャンス!季節や時間帯によっては樹氷や朝霧なども見られることがあります。
2-1.ルート
今回私が予約したこちら→釧路湿原を満喫するカヌーツーリング のコースでは、「レイクサイドとうろ」から湿原最大の湖である塘路湖を出発して釧路川の支流アレキナイ川を経由し、本流の釧路川を下ってカヌーボート細岡までのルートを漕ぎました。
出発前に一枚。
レイクサイドとうろから塘路湖を眺める
塘路湖。遠くにもカヌーが見えます。カヌー 1艇につき1組、ガイドさんも1人付くので安心です。
頑張って漕いでいます!ガイドさんも漕いでくれるので、疲れたら休憩してもOKでした。体力がないのでありがたいです。
5月初旬は北海道ではまだ春が訪れたばかりという感じで、まだ木々には葉がないですね。ヨシも枯れたような色をしています。
2-2.野生動物
今回はエゾシカとオジロワシに遭遇することができました!
こちらはエゾシカちゃん。「こっち見んな」とメンチを切られている感じ。笑 じーっと見つめられてしまいました。
こちらはオジロワシ。置物みたいにめちゃくちゃカッコイイ姿でした。
オジロワシは体が大きいので巣も大きい!葉っぱのない木の上にあるので、遠くからでもよく見えます。ヒナが孵ったらしいですが、双眼鏡でも見ることはできませんでした。
2-3.運が良ければノロッコ号も
「くしろ湿原ノロッコ号」は、釧路湿原をのんびり走行しながら景色を楽しむことのできる観光列車。釧路駅〜塘路駅を走行しており、蛇行する釧路川を眺められ、野生動物に出会うと徐行するなど人気があるそうです♬
今回は線路沿いの場所を漕いでいた時に丁度ノロッコ号が通過していくのが見られました。手を振ると振り返してくれて、とても楽しい雰囲気でした!
丁度この辺りですれ違いました〜。
2-4.季節や天気の違いで雰囲気も変わる!
1艇につきガイドさんが1人ついてくれるので、釧路湿原の植物や動物のこと、忙しい時期のことなど色々聞くことができました。そんな中で印象的だったのは、「雨だとキャンセルするお客さんも多いんだけど、夏だと雨が降っている方が気温が下がって動物たちが活発になり遭遇率が上がるし、湿原というくらいだから雨のしっとりした雰囲気もよく似合う。もちろん夏と冬でも見られる景色は全然異なるし、季節や天気で見られるものや雰囲気が変わるから、いろんな季節や天気で違う楽しみがある」というお話。
確かに雨だとキャンセルしてしまいそうになりますが、こういう話を聞くと、違う季節、違う天気の時にまたカヌーの体験をしてみたいなと思いますね。
今回は晴れていて気温も丁度よく、カヌーを漕ぐのにはぴったりのお天気でした。1人1つバードコールが配られたので鳴らしてみると、どこからともなく鳥の鳴き声が共鳴するように聞こえてきて、自然に溶け込んだような気持ちになりました。野生動物にも出会えたし、蛇行する独特な釧路川をカヌーに乗って下るのはとても楽しかったです。
3.レイクサイドとうろ
今回お世話になったのは、塘路湖の湖畔にある「レイクサイドとうろ」さん。
ガイドさんは釧路湿原や野生動物にとても詳しく、話を聞くだけでも楽しかったです。皆さんも是非、釧路湿原のカヌーツーリングで素敵な体験をしてくださいね!